お互いにとって、初めての経験だった。
  • この製造ラインの立ち上げプロジェクトで、当時は毎日のように顔を合わせていたから、こうして話すのは久しぶりですね。
  • プロジェクトメンバーの顔合わせの際に「はじめまして」と挨拶をしたのが2014年の11月。そこからこの中京工場に駐在して、皆さんと過ごした9ヶ月間が何だかとても懐かしいです。
  • もともと、この製造ラインを立ち上げるという話は、本社のエンジニアリング部主導で動き出したんですよね?
  • 屋根型紙容器と呼ばれる500mlの容器が、再栓性がなく飲みきれないということで、少しずつ市場が縮小しているという背景がある中で、新しい市場をつくり出すことを目的に、キャップが付いて再栓性のある330mlの商品のラインを立ち上げようと始まったのが発端でした。
  • ある日突然、製造部長から「君に任せようと思う」と、このプロジェクトの話を聞かされた時は驚きました。私にとって充填まで行うラインの立ち上げに関わるのは初だったので、プレッシャーも大きかったですね。
  • 私も業務用商品のライン以外、つまりスーパーやコンビニエンスストアに並ぶ商品のライン設計は初めての経験でした。
  • お互いに初めてのチャレンジだったというわけですね。
  • 振り返ると本当に濃くて長い9ヶ月でしたね。完成までには、いろいろな壁がありました。
図面ではわからない。答えは、現場にしかない。

図面では見えない課題が現場には
たくさん。

  • この製造ラインの難しいところは、まず設置スペースが決まっていたというところだったんじゃないですか?
  • この新ラインは充填・包装機器、タンク、殺菌機の大きく分けると3つになるのですが、確かに決まったスペースの中にそれら必要な設備を入れ込まなくてはいけませんでした。しかし、それよりもその図面で本当に現場の人が作業ができるのか?十分スペースがあるのか?という人の動線みたいなところが、機械自体初めてでわからないことだらけでしたので一番難しかったですね。森永乳業で初ということで、過去のノウハウを頼りにできないという意味では手探りの面もありました。
  • 電力や空圧、油圧や水圧など、数値上は合っていても、実際に動かしてみると足りないところが見えてくるので、本当に現場で詰めていくみたいな作業が続きましたよね。
  • 機械メーカーの方に立ち会っていただきながら「ここではどういう作業が必要になりますか?」、「そういう時はこういうものが必要ですね」という感じで、一つひとつ落として込んでいくという形で進めていきましたよね。最初の設計段階で細かいところまでは詰め切れない、現場でないとわからないところがたくさんありました。タンクや配管の高温滅菌で温度が十分に上がらず設計を変更するなど、失敗も少なくありませんでした。
  • でもこのプロジェクトの本当の壁は、ドリームキャップ330の一番の特徴でもあるキャップの据え付けでしたね。
  • 最大の壁が最後の最後に待っていたと。
キャップと向き合った日々、何万パック検査したかわからない。
  • 1回開けたキャップを戻して再び栓ができるというのがドリームキャップ330の最大の特徴。逆にいうと、不完全な商品では開封済みのキャップから中身が漏れ出してしまうリスクがあるというわけです。キャップ部分を完璧に仕上げない限りは、商品として販売することなどできないと。
  • 来る日も来る日もトライ&エラーを繰り返して、ここは製造の方たちが本当に大変だった部分ですよね。私は当時製品のチェックを手伝っていたので、液が漏れ出るキャップを見るたびに、清水さんたちの苦労が伝わってきました。
  • このキャップはのりで付いていて、再栓性を完璧なものにするためには、機械でキャップをのり付けする際に文字通り少しの隙間もなく取り付けることが求められました。そのためにコンベアの上下左右のセッティングをひたすら検証していく作業が続きました。何万パック検査したかわからないぐらい。
  • ハイスピードカメラを持ち込んで原因を探したりもしましたよね?
  • のりですので、機械で押さえつけるタイミングがすべての面で同時でないといけない。タイミングのズレを調べるためにハイスピードカメラを使って徹底的に検証していったんです。
  • 最後はこの最大の関門をチームの力で打開していきましたよね。
  • とにかく5人、チーム全員が忌憚なく仮説を立てて検証していくという方法をとっていったんです。「ここをこうしたらこう変わるんじゃないか」と、若いメンバーの意見も聞いて、本当にありえないような仮説も切り捨てず、みんなで仮説を証明していくようなイメージですね。最終的には、のりを噴射する温度を変えることで解決できたんです。それは鳥黐にヒントを得て、「温度が低ければ、のりがさらっとせず、垂れずに厚みを持ってくっつくのではないか」という発想をもとにしたアイデアでした。
ラインが動き出した時、涙がにじんだ。
  • 完璧なキャップができたことを最初に知ることになったのは、私を含め当時チェック作業を任されていた数名の社員でした。この難題をクリアしたとわかった瞬間、みんなで顔を見合わせ、とにかく「漏れませんでした!」と、少しでも早く清水さんたちに伝えなくてはという気持ちでした。期間にして2ヶ月ほど試行錯誤の日々が続いていたので。
  • 岡田さんの報告を聞いた瞬間、「本当に良かった」、「これで発売に間に合う」という安堵感だけでしたね。

試行錯誤の末に乗り越えた
キャップの据え付け。

  • 連日夜遅くまで頑張っている皆さんを知っていましたから「おつかれさまでした」という気持ちでいっぱいでした。でも、5名それぞれが知見や経験、ノウハウを出し合って取り組んでいる姿を見ていて、本当にいいチームだなぁと感じていました。
  • いろいろな壁があったけど、無事に起動式を迎えられて、ラインのスイッチが入った時には涙がにじみましたね。店頭に並ぶ商品を見た時も想いがこみ上げてきて。大変なプロジェクトでしたけど、私は一緒に組んだ相手が岡田さんで良かったなと感じています。第一印象で賢そうな人だと思ったんですが、それは間違いじゃなかった。プロジェクトも難しい局面になると状況を説明するのも大変なんですが、岡田さんはいつも話を汲んで理解してくれたので、すごく助けられていました。
  • 私も清水さんと一緒に組めて本当に良かったなって。疲れているはずなのに、設備の細かい問題点に良く気づいてくれましたよね。私が気づけないようなところにもたくさん。エンジニアとしてはその対策を考えるところから始められたので、すごく有り難かったです。
  • 久しぶりにラインについて真剣に話して、何だか当時の工程会議みたいな感じですね。
  • この工場に通っていた日々を思い出しました。今は違う場所で働いていますけど、こうして一緒につくり上げたラインが今日もこの工場でしっかり動いていると思うと、やっぱり嬉しいですね。
  • これから先も完璧な製品を出荷し続けられるよう、製造部としてこのラインを守っていきます。
「エンジニアリング」の採用情報はこちら 「製造」の採用情報はこちら
back to top

エンジニアリング×製造 新製造ラインにかけた情熱

お互いにとって、初めての経験だった。

  • この製造ラインの立ち上げプロジェクトで、当時は毎日のように顔を合わせていたから、こうして話すのは久しぶりですね。
  • プロジェクトメンバーの顔合わせの際に「はじめまして」と挨拶をしたのが2014年の11月。そこからこの中京工場に駐在して、皆さんと過ごした9ヶ月間が何だかとても懐かしいです。
  • もともと、この製造ラインを立ち上げるという話は、本社のエンジニアリング部主導で動き出したんですよね?
  • 屋根型紙容器と呼ばれる500mlの容器が、再栓性がなく飲みきれないということで、少しずつ市場が縮小しているという背景がある中で、新しい市場をつくり出すことを目的に、キャップが付いて再栓性のある330mlの商品のラインを立ち上げようと始まったのが発端でした。
  • ある日突然、製造部長から「君に任せようと思う」と、このプロジェクトの話を聞かされた時は驚きました。私にとって充填まで行うラインの立ち上げに関わるのは初だったので、プレッシャーも大きかったですね。
  • 私も業務用商品のライン以外、つまりスーパーやコンビニエンスストアに並ぶ商品のライン設計は初めての経験でした。
  • お互いに初めてのチャレンジだったというわけですね。
  • 振り返ると本当に濃くて長い9ヶ月でしたね。完成までには、いろいろな壁がありました。

図面ではわからない。答えは、現場にしかない。

  • この製造ラインの難しいところは、まず設置スペースが決まっていたというところだったんじゃないですか?
  • この新ラインは充填・包装機器、タンク、殺菌機の大きく分けると3つになるのですが、確かに決まったスペースの中にそれら必要な設備を入れ込まなくてはいけませんでした。しかし、それよりもその図面で本当に現場の人が作業ができるのか?十分スペースがあるのか?という人の動線みたいなところが、機械自体初めてでわからないことだらけでしたので一番難しかったですね。森永乳業で初ということで、過去のノウハウを頼りにできないという意味では手探りの面もありました。
  • 電力や空圧、油圧や水圧など、数値上は合っていても、実際に動かしてみると足りないところが見えてくるので、本当に現場で詰めていくみたいな作業が続きましたよね。
  • 機械メーカーの方に立ち会っていただきながら「ここではどういう作業が必要になりますか?」、「そういう時はこういうものが必要ですね」という感じで、一つひとつ落として込んでいくという形で進めていきましたよね。最初の設計段階で細かいところまでは詰め切れない、現場でないとわからないところがたくさんありました。タンクや配管の高温滅菌で温度が十分に上がらず設計を変更するなど、失敗も少なくありませんでした。
  • でもこのプロジェクトの本当の壁は、ドリームキャップ330の一番の特徴でもあるキャップの据え付けでしたね。
  • 最大の壁が最後の最後に待っていたと。

図面では見えない課題が現場にはたくさん。

キャップと向き合った日々、何万パック検査したかわからない。

  • 1回開けたキャップを戻して再び栓ができるというのがドリームキャップ330の最大の特徴。逆にいうと、不完全な商品では開封済みのキャップから中身が漏れ出してしまうリスクがあるというわけです。キャップ部分を完璧に仕上げない限りは、商品として販売することなどできないと。
  • 来る日も来る日もトライ&エラーを繰り返して、ここは製造の方たちが本当に大変だった部分ですよね。私は当時製品のチェックを手伝っていたので、液が漏れ出るキャップを見るたびに、清水さんたちの苦労が伝わってきました。
  • このキャップはのりで付いていて、再栓性を完璧なものにするためには、機械でキャップをのり付けする際に文字通り少しの隙間もなく取り付けることが求められました。そのためにコンベアの上下左右のセッティングをひたすら検証していく作業が続きました。何万パック検査したかわからないぐらい。
  • ハイスピードカメラを持ち込んで原因を探したりもしましたよね?
  • のりですので、機械で押さえつけるタイミングがすべての面で同時でないといけない。タイミングのズレを調べるためにハイスピードカメラを使って徹底的に検証していったんです。
  • 最後はこの最大の関門をチームの力で打開していきましたよね。
  • とにかく5人、チーム全員が忌憚なく仮説を立てて検証していくという方法をとっていったんです。「ここをこうしたらこう変わるんじゃないか」と、若いメンバーの意見も聞いて、本当にありえないような仮説も切り捨てず、みんなで仮説を証明していくようなイメージですね。最終的には、のりを噴射する温度を変えることで解決できたんです。それは鳥黐にヒントを得て、「温度が低ければ、のりがさらっとせず、垂れずに厚みを持ってくっつくのではないか」という発想をもとにしたアイデアでした。

ラインが動き出した時、涙がにじんだ。

  • 完璧なキャップができたことを最初に知ることになったのは、私を含め当時チェック作業を任されていた数名の社員でした。この難題をクリアしたとわかった瞬間、みんなで顔を見合わせ、とにかく「漏れませんでした!」と、少しでも早く清水さんたちに伝えなくてはという気持ちでした。期間にして2ヶ月ほど試行錯誤の日々が続いていたので。
  • 岡田さんの報告を聞いた瞬間、「本当に良かった」、「これで発売に間に合う」という安堵感だけでしたね。
  • 連日夜遅くまで頑張っている皆さんを知っていましたから「おつかれさまでした」という気持ちでいっぱいでした。でも、5名それぞれが知見や経験、ノウハウを出し合って取り組んでいる姿を見ていて、本当にいいチームだなぁと感じていました。
  • いろいろな壁があったけど、無事に起動式を迎えられて、ラインのスイッチが入った時には涙がにじみましたね。店頭に並ぶ商品を見た時も想いがこみ上げてきて。大変なプロジェクトでしたけど、私は一緒に組んだ相手が岡田さんで良かったなと感じています。第一印象で賢そうな人だと思ったんですが、それは間違いじゃなかった。プロジェクトも難しい局面になると状況を説明するのも大変なんですが、岡田さんはいつも話を汲んで理解してくれたので、すごく助けられていました。
  • 私も清水さんと一緒に組めて本当に良かったなって。疲れているはずなのに、設備の細かい問題点に良く気づいてくれましたよね。私が気づけないようなところにもたくさん。エンジニアとしてはその対策を考えるところから始められたので、すごく有り難かったです。
  • 久しぶりにラインについて真剣に話して、何だか当時の工程会議みたいな感じですね。
  • この工場に通っていた日々を思い出しました。今は違う場所で働いていますけど、こうして一緒につくり上げたラインが今日もこの工場でしっかり動いていると思うと、やっぱり嬉しいですね。
  • これから先も完璧な製品を出荷し続けられるよう、製造部としてこのラインを守っていきます。

試行錯誤の末に乗り越えたキャップの据え付け。

「エンジニアリング」の採用情報はこちら

「製造」の採用情報はこちら

ドリームキャップ330

  • 岡田朝貴の情熱
  • 清水大輔の情熱
  • マーケティング×製品開発 日本初にかけた情熱
BACK TO TOP